テスラのロボタクシー(サイバーキャブ)と介護送迎

アメリカのテスラ社が、完全自動運転の2人の客を乗せられる「ロボタクシーまたはサイバーキャブ(Robotaxi/Cybercab)」と20人の客を乗せられる大型EV車両「ロボバン(Robovan)」を2027年(実質26年)までに生産開始するというプレスリリース(マスコミ報道への自主広報)を映画大手ワーナーブラザーズのスタジオで大々的に打ち上げました。

今や大統領選でトランプ元大統領の片棒担ぎをして、共和党以外の人々には世界的にも「?」を突き付けられているイーロンマスク氏ですが、ビジネスでは有言実行し、日本国内でもスペースX社の人工衛星スターリンクがひんぱんに見かけられ、UFOと間違えられて大騒ぎになるほど、とても影響力のある人です。

このワーナーブラザーズスタジオでのリリースでも、このロボタクシーのPR動画が「映画ブレードランナー2049」の制作会社アルコン・エンターテインメントから「ブレードランナーの映像イメージを勝手に使った」と訴えられています。
イーロンマスク氏が事前にアルコン社に使用を依頼したものの断られ、にもかかわらず無断使用したのだから悪意たっぷりです。

トランプ氏も世界的歌手テイラースイフトさんを無断悪用して、大ひんしゅくを買っているので、彼がまんがいち大統領になりマスク氏が米政府の要職に就いたらえらいことになるでしょう。

とはいえ、このサイバーキャブ・・・というよりロボバンがマスク氏のいうように、2027年から生産され日本でも買えるようになれば、現在では人手と地元コミュニティの善意で成り立っている「シニアの移動の送迎」に大革命を起こすかもしれません。

なぜかというと、「高額の高級車であるテスラ」なのに、サイバーキャブもロボバンも驚くほど安いわけです(サイバーキャブは450万円程度)。
人件費いらずのロボバンが一台あれば、朝夕の定時はデイサービス等への相乗り送迎に使え、空いた時間もスケジュール管理し個人シニアの需要を満たすことができれば、ロボバンの購入費用など数年で回収できます。
儲かりそうならもう一台購入すれば(プログラムしておけば勝手に走り回って稼いでくれるので)いい投資先になるでしょう。

米株式市場は、マスク氏の見込みが甘い、とみてその日にテスラ株価は10%も下落したそうです。
あと2年くらいで無人のAIタクシーが道路を走っているイメージは確かにしにくいですが、すでにアメリカのサンフランシスコではgoogleの傘下のウェイモ社がロボットタクシーで商売しており、スタンダードになりつつあります。

これに対し、日本の警察庁が今年中に視察に行く計画を立てています。

HONDAも米GM、GM傘下のCruiseとの共同開発のロボットタクシー「クルーズ・オリジン」を26年を目安に市場発売する予定のようです。

介護業界へのロボットの参入はあらゆる分野からありますが、「シニアの移動送迎」は在宅介護でやって行く場合の必須のカテゴリーであり、一番、人件費を食うところなので、経営者の皆さまも注目しているのではないでしょうか。