( 参考:ー『身寄りのない高齢者を支える難しさ 厳しい現実と向き合うケアマネジャーへの支援が必要』 )
記事では、9月20日に開催された国のケアマネジメント検討会を受け、ケアマネの労働時間やオーバーワークについて、「行政ができること」等の課題について記しています。
身寄りなし高齢者が在宅で暮らす時、地域のケアマネさんが縁もなければ恩義も一切ないのに、業務外の仕事をボランティア精神でこなさざるを得ないことへの補償は何もありません。
これは、地域包括支援センターの相談員さんや福祉事務所のケースワーカーさんも同じです。
老人ホーム入居のさい、身寄りなし高齢者の引っ越し(退去)の段取りは、地域包括の相談員さんかケアマネさんがしてくれることになります。
東京都内から群馬や茨城など地方への引越し(荷物運搬・本人送迎)は、紹介業者側が手配しますが、退去については相談員さん達がしてくれます。
これは、アパートやマンションの管理会社が身寄りなしシニアの緊急連絡先を相談員さん達と決めてしまっているからです。
不動産屋としては、相談員さん達の善意にすがれば自分達の仕事が減ると見越しているからです。
そのせいで、身寄りなしシニアの担当になっている相談員さんケアマネさんらは、老人ホームに無事入居が完了した、という報告を入れるまで、気が休まることはありません。
これら仕事外について、「行政ができること」はインセンティブ支払い(ボーナス)です。
ケアマネさんからCWさんまで、けっこう持ち出しで赤の他人の高齢者のために動いていることが多いので、その補償となる金銭面の充実をまず計らないと、人材不足がますます深刻化することになります。