在宅生活と配食サービス

( 参考:日刊ゲンダイー『配食サービスはもろ刃の剣? 頼りきる前に考えるべきこと』 )

この記事は医療・保健ジャーナリストである記者のかたが、自分の親に配食サービスを1週間お試しでとってもらい、親に「もう宅配食は嫌だ」と言われた顛末を書かれたものです。

配食サービスは便利だし、毎日定時に配達してもらえば独居の親の「見守り」代わりにもあるメリットのある便利なサービスです。
東京都内でも自治体が区民に配食サービスの利用を推奨するケースがあります。

葛飾区は、映画・男はつらいよや漫画・こちら葛飾区亀有公園前派出所のイメージ通り、観光要素の多い楽しい下町でありますが、昔から住んでいた人がかなり高齢者となっています。

( 参考:葛飾区公式サイトー『見守り配食サービス』 )

葛飾区としては、配食サービスをひとつの見守りサービスとして認め、区民に利用方法を推奨・紹介しています。

( 参考:足立区公式サイトー『高齢者配食サービス支援事業スタート』 )

足立区では、区の紹介する高齢者配食サービスを利用時、1日1食分だけ300円助成してくれます。要は600円の夕飯が300円で食べられる計算になる助成です。

足立区内に配食サービスをやっている宅配弁当屋さんが多数あり、足立区広報で、マメにこの配食サービス業者やメニュー一覧をA1~新聞サイズくらいで立派なパンフレットにして足立区内のアパートマンションを含めた個人宅すべてにポスティングしてくれています。

台東区や江戸川区は、宅配弁当屋さんやその組合に助成する形で、利用者は500円前後で配食サービスを受けられるよう調整しています。

日刊ゲンダイの記者さんが考える通り、配食サービスは確かに味が単調ですし、大手やフランチャイズのサービスであれば、本部給食工場で製造されたものをレトルトパックで支店に送ってきて、支店は日付を間違えないようにしながら、それをレンチンするだけの会社もあるので、うんざりする人も多いでしょう。

実際、これから老人ホームに入居予定の移動困難で配食サービスを利用していたシニアに聞くと、たいてい「不味かった、だからこれから行く施設のメシも諦めてる」と言います。

まあ味にこだわるなら100%レトルト・レンチンの病院入院なんてできないし、老人ホームに入居するにしても、全て職員の手作り料理を提供してくれる高齢者施設を探すのには苦労します。
茨城や群馬の高齢者施設は自炊率が高いので、都内で配食サービス慣れしたシニアには喜ばれることになりますが。

とりあえず、「安い見守りサービスを受けるんだ」的な気持ちで1日1食だけ配食を利用、あと2食はウォーキングも兼ねてスーパーの総菜コーナーに頼りつつご飯だけ自炊・・・くらいが一番気安く長続きする配食サービスとの付き合い方と感じます。
都内23区で1店だけでやっているお店など不味い等とクレームを区に入れられたら存続にかかわります。
思いっきり気合の入った手作り配食のところも探せばけっこうあるでしょう。それこそ、区役所の担当課に評判も含めて聞いてみたらよいでしょう。