神奈川県の開成町が、お出かけシニアを住民がマイカーサポートするというシステムを作り、スタートさせたという朝日新聞の記事です。
開成町は足柄上郡という郡部に当たりますが、交通アクセス的には小田急線の新宿から小田原方面に向かって急行停車の新松田駅のとなり、小田原駅の5つ手前であり、新宿にも1時間半でいけて都内にもアクセスのよいエリアです。
首都圏範囲内である開成町でも高齢化が進み、町役場がその対応として始めたのが、住民のお出かけシニア・マイカーサポートです。
数日前に「自治体によるライドシェア」について紹介しましたが、開成町の場合は住民のかた個人個人がシニアのために動いてくれる、というお話しです。
これは2018年に地元有志がお互い助け合う「相互扶助」の観点で立ち上げた「サポーター制度」というのが成功し、そのアレンジとして、介護タクシーや訪問介護のうち介護保険でカバーできない部分を住民らが個人で支援するというものです。
この開成町のシステムのいいところは、サポートしてくれる住民らがボランティアではなく、ちゃんと運転代行の見返りに「商品券」をもらえるところです。
商品券であれば、それほど頻繁に稼がなければ、現金でもらうのと違って、税金の申告をする必要もさほどないし、利用者であるシニアも用事をお願いしやすいでしょう。
高齢者の外出支援を自治体がサポートしてくれる制度は多くあり、要支援~要介護の人が外出時に指定タクシー事業者を利用すれば料金の一部を助成する、等は典型例です。
開成町のような住民個人がサポートしてくれる事業は神奈川県では数多く行われています。七夕花火大会には都内からものすごい数の若者が東海道線と小田急線を使って大挙する平塚市でも同様の在宅介護支援をしています。
県公式サイトでは、それらサポートを行っている自治体のリスト一覧ページを公表しています。