東京都内の【シニア食堂】

東京さくらトラムは始発の荒川区三ノ輪橋から区内をぐるり縦断し、北区王子〜豊島区巣鴨・大塚を経由して新宿区早稲田を結ぶ、昔は都電荒川線の名称で知られていた東京都の運営する路面電車です。

東京都荒川区は、このさくらトラム以外にも多数地下鉄・JR・私鉄が交錯し、日暮里舎人ライナーという空中を走るモノレール電車やバスなどで高齢者の移動に非常に適したエリアです。

先日テレ朝のニュースで、荒川区内の「シニア食堂」について紹介していました。
シニア食堂とは、高齢者が皆で集まって共同で食事することで孤立を避ける目的のコミュニケーションスペースです。

荒川の場合、ボランティア団体さんが運営しているようです。
引きこもり老人を増やさない画期的な試みであり「こども食堂」でさえテレビCMやるほどメジャーになっているので、このシニア食堂もこれから介護保険外ビジネスとして伸びるでしょう。

東京都はさすが予算が沢山あって「TOKYOシニア食堂推進事業」としてこの高齢者の会食イベントを都としてバックアップしています。
テレ朝で紹介していた荒川の例を含め、令和5年度は都内90ヶ所のシニア食堂を支援していたそう。

具体的には東京都から各23特別区に補助をし、それを原資に23区の各福祉部が申請のあった高齢者食堂に補助金を出すというシステムのようです。
下記リンクのとおり、文京区では「長寿ふれあい食堂」北区では「シニアふれあい食事会」葛飾区は「かつしかの元気食堂」など、自治体ごとに名称は異なります。

訪問介護を入れ、自宅で終末を迎えるのであっても、会話相手が訪問スタッフさんだけでは寂しすぎるし、スタッフさんにも重荷です。
また、老人ホームにいずれ入居するとしたら、準備としてシニア食堂で同世代とのコミュニケーション能力を磨いておくのは、特に孤立しがちな男性シニアにとって、大切です。

シニア食堂はデイサービスのような介護サービスではないので、送迎の車があったりはしませんが、歩いてこられるADL完全自立の元気な老人ばかり集まるわけです。

高齢者施設初心者の高齢者が老健とかにショート利用すると、「回りは年寄りばかりでイヤだな」という感想を100%持ちます。
これは食堂にいる老人達が所在なさげにボケーっとしているのを見ての誰でも感じる率直な印象。

恐らくシニア食堂は、その真逆の印象を初めてきた人に与えるはずで、高齢者にとってはいい刺激になるコミュニティなんじゃないかと感じます。