〝在職老齢年金〟とは、60歳過ぎて働くときに厚生年金の月額と月給・賞与の合計額が50万円を超えると、厚生年金部分が減額されるシステムのこと。
今まではこれにより厚生年金側は5,000億円くらい得をし、働く側はややこしい計算しながらワークプランを立てねばならないぶん損をしてきました。
以前からおかしな制度だと言われ続けてきましたが、この人手不足と不景気のうえ継続は困難だろうと、9月13日に政府閣議決定の高齢社会対策大綱の中で「働き方に中立的な年金制度の構築を目指す」として、この在職老齢年金を見直す方針を示しました。
( 参考:yahoo!ニュース(野村総研)ー『高齢者の働く意欲を削ぐ在職老齢年金の見直し検討』 )
野村証券のシンクタンクによる記事なので、この年金見直しによる社会的影響などを詳しく紹介しています。
( 参考:ニッセイ基礎研究所ー『在職老齢年金の減額判定基準が月額50万円へ引上げ』 )
この在職老齢年金について、歴史的な背景まで細かく説明し分かりやすく解説されています。
政府側の狙いとしては、年金改正で高齢者の就労を促進し人材不足を解消しようというものですが、そもそも「人手不足なのは年金と給料を合わせても50万円も稼げない業界」という事実考証が抜け落ちている感がします。