11月は、文化の日・勤労感謝の日と2つ祝日がありますが、11月8日は(単なる平日ですが)日本歯科医師会が営業用の語呂合わせで定めた「いい歯の日」です。
4月18日も同会が「良い歯の日」としていますが、この日は特許庁の定めた「発明の日」とか国際的な「世界アマチュア無線デイ」のほうが有名でパワー負けするので、他に強い競合のない11月8日の方を押しているみたいです。
年寄りになると若者と違って、誤嚥その他の健康トラブル防止のためもあり、口腔ケアが非常に大切です。
老人ホームには歯医者さんが訪問診療にくる施設もありますが、そうでないホームもこういう記念日に入居者さんのオーラルケアチェックのために歯医者さんを呼んだりします。
老人ホーム側は、歯医者および各科の訪問診療クリニックを施設に招いたからといって、医者から1円のバックもリベートももらうわけではありません。そんな要求をする老人ホームには医者は寄り付きません。
しかし、入居者家族の中には「歯医者からバックをもらうんだろう」と下世話な疑いをかけ、断固として余計な経費をかけるな、歯ぐらいホームでなんとかしろ、みたいに言ってくるのが一定割合いるそうです。
これは入居する本人の年金に頼って暮らしていた無職とか扶養になっている息子・娘や嫁に多い傾向のよう。
この場合、本人は、在宅時にろくに病院にも連れていってもらっていないので老人ホーム入居の時点で虫歯だらけか歯無し・入れ歯無しで放置されている可能性が高いです。
不思議と、歯無しでも器用に歯茎を歯代わりにして固いものを食べるテクニックを身に着けていたりしますが、健康にいいわけはありません。
口腔トラブルから要介護になるのを防止する「オーラルフレイル予防」も叫ばれている昨今ですから、いい歯の日にあわせて、老人ホームのスタッフさんから「親御さんを歯医者に通わせたいんですが・・・」等と連絡があったら、素直に了承するのが「普通」だということを理解しておくことが必要です。