( 参考:東京新聞ー『認知症の行方不明者は1年で2万人近く〜〜』 )
東京新聞によると、警察庁発表の認知症行方不明者は「2023年=19,039人」もいたようです。
1年で2万近くの認知症シニアが失踪してしまうという事態に驚かされます。
東京都内だと人目も交番数も監視カメラも多いので、捜索しやすい感があります。
老人ホームに入居する予定の23区民シニアの家族から
―「親父が行方不明に」という電話があり、翌日や翌々日に「隣の区で夜中に保護されました(予定通り入居お願いします)」と連絡が入る―
ということは非常に頻繁にあります。
昼間に徘徊に出たシニアが歩き続けて、コンビニ前に座り込んだり、ファミレスでボーっとしてたりするのを、店員さんが機転を利かせて警察に通報してくれたり、深夜警邏のお巡りさんが見つけてくれたり。
また、東京市部や関東圏市町の多くでは、防災スピーカーを使って毎日家族から通報の合った徘徊者を市民にお知らせする市の広報システムが確立しています。
「本日、朝10時頃、○○町にお住いの74歳女性が外出したまま戻りません。女性の身長は153㎝、やせ型で髪型は軽いパーマをかけたショートで出かけた時の服装はエンジ色のズボンに灰色のブラウス、白のスニーカーを履いています」
といった市役所のお知らせの音声が自治体の至る所で防災スピーカーから流れます。
そして、夕方頃にはたいがい、
「本日行方不明のお知らせをした○○町の74歳女性は無事見つかりました。ありがとうございました」
という報告の音声が流れます。
なので、関東圏に住んでいると、どうして歩くのもおぼつかない老人一人を見つけられないのか、それが1年間で2万人も発生するのか、不思議な気になります。
しかし、防災インフラの完備されていない地方で、山林や大河川、海などに囲まれた場所に住んでいる高齢者が人知れず家を出て、それを家族が気づくのが2~3日後だったら、やはり捜索は難航するのでしょう。
遠隔見守り、遠くに住む親族などの電話による声掛けや在宅確認といった介助の基本的なところの意識づけを地方行政が進める必要は、首都圏よりも高いといえます。