( 参考:東京新聞ー『残された家族の疲弊、孤立 認知症で行方不明 当事者アンケート 捜すすべなし 年金も停止』 )
最近、「認知症で行方不明者増加」というニュースがひんぱんに紹介されています。
この記事も東京新聞による高齢で認知症の可能性のある行方不明者の家族に対する取材です。
情報提供した多数の家族のほとんどが「警察の捜索は3日以内で打ち切られた」と話しています。
「登山の遭難者捜索」は山の標高によって変わり、低山なら2.2日、標高2000m以上の高山なら7.3日で捜索調査は打ち切られます。
山より人目のつく街なかで消息が途絶えたわけだし「行方不明届け」自体も爆増しているため、警察や消防もひとりに割ける時間は限られ、3日も探索して見つからなければ勘弁してくれということでしょう。
災害に起因しない行方不明者の捜索活動は3日ぐらい、とおおかたの自治体で行方不明者の捜索活動に関する要綱に規定しています。
登山不明者なら山岳隊など信頼できる民間団体がありますが、街なかの場合、「探偵」はほぼ信用できないので自分達の人脈やネットワークで探すしかありません。
記事中でギョッとしたのは、【行方不明になると『年金は支給停止』になるのに『介護保険料は引き落し継続』され、本人じゃないから介護保険解除の手続きができない】という、怖い一文です。
東京都では、話題のアルツハイマー型認知症薬レカネマブについての普及広報をしています。
( 参考:東京都公式ページー『認知症抗体医薬「レカネマブ」について正しく知ろう!』 )
東京都の特設ページでは、認知症の原因や具体的な「脳の変化」についても説明しています。
ネットでは都民でなくても視聴できるので、親や伴侶に徘徊の気配のある人には一読に値します。
エーザイと米バイオジェンの開発したレカネマブについで、米医薬品大手イーライ・リリーが開発したアルツハイマー病薬「ドナネマブ(製品名ケサンラ)」も厚生労働省から9月24日に承認取得しました。
( 参考:読売新聞ー『アルツハイマー病治療薬「ドナネマブ」の製造販売を承認…11月にも保険適用』 )
軽度認知障害(MCI)の状態から使用でき、改善されれば「中止できる」というもの(一生飲み続けではない)。
認知症の薬は日本ではまだこの2種類しかありませんが、【一般化】し始めているのは確かなので、親にMCIやフレイルの兆候が見られたら、少しでも早く医療機関に相談することが大切です。