新しい認知症観の普及

先月末に総理大臣官邸で第2回認知症施策推進本部が開催され、基本計画について議論が行われました。

4つの重点目標というのがあって、「地域で安心」とか「当事者の意思尊重」とか、目標と言うほどでもないボンヤリしたフレーズが並んでいましたが、唯一「新しい認知症観の普及」というのは大事なことのように思えます。

最近MCI(軽度認知障害)というキーワードの普及に伴い、高齢者を認知症と結びつける割合が高まったものの、旧来の認知症対策と同じような発想で周囲が当事者をはれ物のように扱い行動を制限することは間違っている、ということもセットにしておかないと、本人をひどく傷つけることになります。

この点、先進的なデイサービスでは利用者に仕事や役割を与えて一般人と同じ扱いをし、尊厳を守ったり。老人ホームにおいても、シニアシェアハウスという形で入居者同士で「共助」することで認知症があってもその扱いをひかえたり。
介護業界の現場では色々と工夫がされているようです。

神奈川県の相模原市では、ラフに高齢者が相談にいける「チームオレンジサポートセンター」というものを7月に開設していました。
これは、地域包括支援センターのさらにライトなもののようで、交流イベントを通じてボランティアサポーターとシニアをマッチングさせるはたらきを想定しています。